自分に自信が持てない方、それ「愛着障害」のせいじゃないですか?

愛着障害

自分に自信が持てないのは「愛着障害」のせい?

数年前に放映された「逃げるは恥だが役に立つ」というドラマで、「自尊感情」というキーワードがよく出てきていました。自尊感情とは、「ありのままの自分自身を認めて受け入れ、肯定的に自分の価値を捉えること」と言え、他に自己肯定感などと呼ばれることがあります。

この「ありのままの自分」に関する言葉は、よく歌詞などで使われていることが多いですよね。少し前に大ヒットした歌も「ありのまま」をテーマにして歌われていました。多くの人が自分自身を認めて受け入れることに対して、難しさを感じているのです。つまり、自分自身の価値を肯定的に捉える以前に、「ありのままの自分はダメな人間だ」と思う人が多いのです。それはつまり、「自分自身を愛せない」人が増えているのです。

世の中に目を向けてみると、「生きていても意味がない」という声が多く聞こえてきます。自分なんか生きている価値がない、人から愛される資格がないという空虚感に苛まれることで「生きづらさ」を抱えている人々がいます。この生きづらさを抱えることになったきっかけは一体どこにあるのでしょうか?このような人々にはある共通点が見られることがあります。それは「子どもの時に自分を大切にしてもらえなかった」ということです。

大人になっているのに今さら子どもの時の話なんて、と思う人もいるかもしれません。しかし、子どもの時に何よりも自分のことを大切にしてくれる存在がいないということは悲しいことですし、その悲しさは簡単に消えるものではありません。このような悲しさをずっと引きずってしまうと、「愛着障害」を引き起こすことがあるのです。

「自分なんて価値がない」と思ってしまう人、その根本的な原因は、「愛着障害」かもしれません。

愛着障害とは?

愛着障害について説明する前に、まず「愛着」について説明します。

愛着という言葉は、イギリスの精神科医ボウルビィが提唱した言葉で、「特定の人に対する情緒的なきずな」のことを指します。赤ちゃんが「お腹がすいた」「おむつを替えて」などと泣いているのに対して、両親や日常的にお世話をしてくれる養育者が面倒を見てくれます。赤ちゃんにとって、初めてコミュニケーションを取る相手が両親や面倒を見てくれる特定の大人になるわけです。自分に対して面倒を見てくれる経験の繰り返しによって、赤ちゃんと特定の大人との信頼感が生まれ、情緒的なきずなが作られていくのです。赤ちゃんの間における関わりに限定されているだけでなく、成長してからの養育者との関わりによっても愛着が形成されていきます。

愛着障害は、何らかの理由によって養育者との間に愛着が形成されないことが大きな原因と言われています。例えば、養育者との死別や離別などによる愛着対象の喪失、虐待やネグレクトによる不適切な養育環境、養育者の子どもに対する過度な放任主義、安定した面倒を見てくれる養育者がいなかったことなどが原因として考えられます。

上記の理由などにより養育者との間で不安定な愛着が形成されてしまった場合は、その後大人になってからも大きな影響を与えます。大人の愛着障害についてはいまだ明らかになっていない部分が多いですが、特徴としては様々なものが挙げられます。

情緒面の問題

・過度な傷つきやすさ
・怒りのコントロールが効かない
・0か100かの極端な思考

対人関係の問題

・両親に対して敵意、恨みを持ち続ける。あるいは親の顔色を常にうかがい従順になる
・人との適切な距離感を保つことができない
・恋人、配偶者、子どもに対して情緒的な接し方がわからない

愛着障害というと、その原因から子どもが発症するものであると捉えられることが多いのですが、大人でも愛着障害を発症していることがあります。情緒的な面での問題や対人関係の形成の困難さが愛着障害にあるかもしれないといった自覚がないままの人もいます。いまだ、大人の愛着障害については明らかにされていない部分も多いですが、決して珍しいものではなく、潜在的には愛着障害である可能性がある人は多いのではないかと思えます。

愛着障害を克服するためには

愛着障害を克服するために重要なこととして、幼いころに得られなかった愛着形成のためのコミュニケーションを行うことがあります。大人になると両親と子どもの頃のようにコミュニケーションを取るということは少し難しいかもしれません。両親に限らず、恋人やパートナー、友人などとのやり取りの中で愛着障害を克服していくこともできます。

仕事をしているのならば、職場などの人間関係において自分の存在価値が認められる体験を重ね、「理想的な親のように」後輩を指導することが愛着障害を克服することに繋がります。意外かもしれませんが、「人から愛される」ことだけではなく「自らが面倒を見る」ことによっても愛着障害は克服できるのです。自分が理想的な親の立場で後輩などの面倒を見ることによって、子どもの頃満たされなかった思いを消化することができ、自分自身への自信につながるといえます。

人から愛されるためには自らも人を愛すること

幼いころに両親から十分に愛されていなかった経験があるとしても、それをもって「自分は人から愛される資格がない、価値がない人間だ」と思う必要はありませんし、人を愛する能力が欠如している訳でもありません。

マリリンモンローは、「愛」について以下のように言っています。

私はこれまでの人生でずっと「私は愛されない人間なんだ」と思ってきたの。でも私の人生にはそれよりもっと悪いことがあったと、はじめて気がついたの。私自身、心から人を愛そうとしなかったのよ。名言+Quotes

マリリンモンローの名言から考えると、人から愛されるためには、まずは自分自身が人を愛する必要があるのかもしれません。さらに言えば、他人から愛される自分といった存在価値を自ら認められるようになった時に、本当に他人を信頼し愛するということができるのかもしれません。

心理学の用語で、「好意の返報性」という言葉があります。もともと人の心には、好意などを寄せられたり、何かをしてもらうと、同じようにお返しをしたくなるようにできています。

愛着障害がある人は、「慢性的に愛情飢餓に陥っている」ことが多いと言われています。他者からの愛情を受けるために、まずは自らが他者に愛情を示すことで、愛という「お返し」が返ってくるのではないでしょうか。

(参考にしたサイト)
https://h-navi.jp/column/article/35026098

この記事を書いた人

匿名希望

東京にある某大学の法学部を卒業後、大手保険会社に数年勤務。
仕事をする傍らでメンタルヘルスについて興味を抱いたことがきっかけで、一念発起して心理系の大学院に入学。
1人でも多くの人に心理学やメンタルヘルスの知識を広めるため、ライターとしても活動している。

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