ミニマリスト的思考がメンタルヘルスに良い圧倒的理由

ミニマリスト

はじめに

こんにちは!

少し前からですが、「ミニマリスト」という言葉は今では多くの人が知っている言葉となりました。
そんな僕も今から約4年ほど前に「ミニマリスト」に魅了され、自分の部屋からあらゆるものを断捨離したことを覚えています。

それから時間が経ち、僕は今でも「ミニマリスト」的な考え方に魅了され続けています。
それは身の回りをミニマルにしてくれるからではなく、生き方や考え方までミニマルにしてくれ、生活は豊かになるからです。

今回の記事では、そんな「ミニマリスト」がメンタル的にどのような効用を持っているのか書いてみようと思います。

そもそもミニマリストとは?

ミニマリストとは、言葉の上では「必要最低限のものしか持たない人」という意味です。
それはつまり次の意味になります。

つまり、「自分にとっての必要最小限」を把握しているのがミニマリスト。 - ミニマリストしぶのブログ

一概に「必要最低限」と行っても、何が「必要」であるかは人によって異なります。
そして、それを「知っていること」がミニマリストになる上でとても重要になると思います。

そして、実際にそれを知るためには実践しないとわからない部分が多々あります。

ミニマリストは座学として学ぶだけでなく、「実践」がものをいう考え方です。

断捨離をやってみたけど必要なものまで捨ててしまった。服を捨ててみて始めて自分の好きな服がわかった。ものを捨ててみて始めて、自分がいかにそれらに気を取られていたかがわかった。等々。
これらは全て「実践」を通してしか知ることができません。

そして、「実践」を通して初めて豊かな生活に至ることができる、それが「ミニマリスト」になるということだと思います。

日本人とミニマリズム

日本には、古くから「禅」という考え方があります。
「禅」は仏教の宗派の一つです。

禅は仏教の宗派の一つで、まさに禅こそミニマリズムの権化であると言うことができます。

禅では日常生活のすべてが修行であり、禅寺の実際の生活は厳しいルールによって制限されています。

禅ではあらゆる欲を捨て去り、「今、ここ」に集中することを実践し、生活に究極のミニマルを求めます。
そうすることで「悟り」に至ることが禅の目的です。

禅の世界 | 曹洞宗 高雲山 観音寺ー禅文化を伝える師の元に

私たちは普段、あまり「禅」という言葉を耳にすることはありませんが、禅はしっかり私たちの生活に根付いています。

例えば「挨拶」という言葉は禅語です。

「挨拶」って仏教の言葉だったの? - 身近な仏教用語 -

他にも日常に禅語は溢れていますが、それが今では生活と深く結びついているため、それが元々禅語であることに気づくことはなかなかありません。

それほど日本文化は禅の考え方を土台にして形成されているということです。

「非均衡性・非相称性・「一角」性・貧乏性・単純性・さび・わび・弧絶性・その他、日本の芸術および文化の最も著しい特性となる同種の観念は、みなすべて「多即一、一即多」という禅の真理を中心から認識するところに発する。」- 禅と日本文化

スティーブ・ジョブズとミニマリズム

Appleの創設者、スティーブ・ジョブズがミニマリストの実践者であったことは有名な話です。
彼は物事がシンプルであることにとても魅了されていました。

“Simplicity is the ultimate sophistication.”

かつて私が彼の伝記を読んだときに見た言葉がとても印象的でした。

“Simplicity is the ultimate sophistication.”

シンプルさは究極の洗練である。- 名言+Quotes

これは、実はレオナルド・ダヴィンチが発した言葉なのですが、スティーブ・ジョブズはアップル製品のデザインを考えるとき、いつもこのことを念頭においていたと言います。

Simplicity is the Ultimate Sophistication

実際にアップルの製品を見てみるとわかりますが、デザインはとてもシンプルで、洗練されていることがわかります。
今やカフェに行くと、皆がMacを開き、そして多くの人がiPhoneを使用しています。

これらの事実を考慮するだけでも、アップルの洗練されたデザインがいかに私たちを魅了しているかがわかりますね。

私服の制服化

さらにスティーブ・ジョブズが実践したこととして有名なことの一つに、私服の制服化が挙げられます。
彼は毎日お気に入りのタートルネック(イッセイ・ミヤケ)とジーンズ(リーバイス)、そしてニューバランス(N991)のシューズに身を包み仕事を行いました。
もはやそのコーディネートは彼のトレードマークとなっています。

私服の制服化をしていたことは彼がミニマリストであることの証だと思います。

私服を制服化することで、毎朝着る服を選ぶ手間は省かれますし、何より自分が本当に好きなものを毎日身につけることで、いつもハッピーな気分でいられます。

詳しい利点などについては「私服の制服化」の実践者でもあるミニマリストしぶさんのブログをご参照ください。

3年間毎日同じ服を着る生活をして良かった事&困った事

ジョブズは禅の実践者である

もう一つ有名な話で、スティーブ・ジョブズが禅の実践者だったということがあります。
彼がミニマルな部屋に佇む写真は有名ですね。

Steve Jobs’s Quest For Perfection Could Make Even Buying A Sofa Into A Decade-Long Ordeal

スティーブ・ジョブズと禅の関係については以下の記事が参考になります。

Steve Jobs and the Rediscovery of Zen

この記事から印象的なエピソードを引用してみます。
記事によると、スティーブ・ジョブズはビジネスをやる人でありながら、マーケティングリサーチをほとんどやっていなかったそうです。
彼がなぜ人々を魅了する製品を生み出せたかというと、それは彼が坐禅によって深く自分について洞察を行ったからであり、自分が本当に欲するものを生み出したからだそうです。

“He didn’t do any kind of marketing research,” notes Yamashita. “Through his practice of zazen, he went deep inside to see more clearly what he wanted himself. The things he made resonated deeply with others precisely because they came from a place deep inside himself. For him, the ultimate marketing research tool was discovering what exactly he himself really wanted.”(「彼はマーケティングリサーチを全く行いませんでした」と山下は語った。「彼は坐禅の実践を通して、自分が本当に欲しているものは何かをより明確に知るため、自己の深いところまで入りこみました。他の人が彼の作ったものに深く共鳴したのは、それが彼の内側の奥深くにあるところから生み出されたものだったからです。彼にとって究極のマーケティングリサーチは、自分が本当に欲しているものは何かを発見することでした。」)

そして、彼がスタンフォード大学で言ったことは、彼がこのようにして積み上げてきた禅の実践によって生まれた言葉だと思います。

“For the past 33 years, I have looked in the mirror every morning and asked myself: ‘If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?’ And whenever the answer has been ‘No’ for too many days in a row, I know I need to change something.”(過去33年間、私は毎朝鏡の中の自分自身に向かって「今日がもし最期の日ならば、私が今日やろうとしていることは本当にやりたいことだろうか」と問い続けてきた。そして「いいや」という日が続いたときはいつも、私は何かを変えなければならないと知っている)

こうして見ると、彼の成功にミニマリズムが寄与していたことは間違いないと言ってよいでしょう。

ミニマリズムとメンタルヘルス

ここまでくるとミニマリストの魅力について大体わかっていただけたと思います。
ここからは本題であるミニマリズムのメンタルヘルスへの影響について書きます。

部屋の汚さは心の汚さ

ミニマリストと言えば物がほとんど無い部屋に暮らしているイメージですが、部屋から物が減ることの効用は単に「掃除が楽」などの物理的なことだけではありません。

部屋からものが無くなることで心も身軽になります。
皮肉なことに、私たちは汚い部屋で生活していると、そこにいることがどれだけ心へのダメージになっているか気がつかないと思います。
これは本当に怖いことです。
私は断捨離を実践して初めてそのことに気づかされました。

実際に、部屋の汚さと心の汚さの関係は様々な人が発言しています。
例えば次のような言葉を引用させていただきます。

たとえば物を捨てられないことの原因として、誰かとの関係で悩んでいるといった問題が潜んでいたり、過去へのとらわれがあったり、もしくは別の心理的な問題や悩みが潜んでいたりすることがよくあるようです。- cotree

これは理にかなっていますね。
例えば「もったいないから」とか「高いお金を出して買ったから」といって持ち続けている服だったり、「人からもらったものだから」とか「せっかく頂いたのだから」といってずっと持ち続けているお土産の品であったり。
部屋にあるものの多くは、自分や、他の人とのしがらみによって結びつけられているものです。
その一つひとつが重荷となって蓄積されていることに私たちはなかなか気がつくことができません。
そうして行くうちに私たちに元々あった「心の余裕」はどんどんなくなって行くのだと思います。

「心に余裕のない人ほど物が多くなる」というだけの話でしょう。- ミニマリストしぶのブログ

ちなみに私がミニマリストになってよかったことの一つに、「ドラム式洗濯機」に出会えたことがあります。

私の家のミニマルな洗濯機

こちらの洗濯機はミニマリストしぶさんが使っているものと同じPanasonic Cubleです(参考:ミニマリストしぶの全持ち物リスト219個と、所有の理由まとめ(2019年10月更新版))。

このドラム式洗濯機を買ったことで、洗濯機に関わるあらゆる手間が削減されました。
今までストレスフルだった「洗濯」という作業が圧倒的にミニマルになり、今ではストレスレスになりました。

少し高い買い物でしたが、心の余裕が生まれたことを考えれば安いものです。

人は1日35000回選択している

ミニマリストになると減るのは「もの」だけではありません。
「もの」が減るということは、それに対して私たちが下している「選択」も減っていることになります。

例えば服を減らすことによって、どの服を着るか迷う手間が減ります。
不要な家具を捨てれば、掃除をするときに考える手間が減ります。

こうして私たちは、一日に何と35000回もの選択を行なっているそうです。

In fact, some sources suggest that the average person makes an eye-popping 35,000 choices per day. (実際、一部の情報によると平均的な人は、驚くべきことに、一日に35000もの選択を行っている) - Psychology Today

35000回という数字が本当かどうかは別として、私たちの生活に目を向けてみると、確かに無意識のうちにたくさんの選択をしていることがわかります。

朝何を食べるか、何を着て出かけるか、満員電車を避けるにはどうすればよいか、今日はどんな風に仕事をするか、お昼ご飯はどうしよう、おやつ食べたいけどどうしようかな、夜ご飯はどうしよう...考え出したらきりがありません。

実際、先に挙げたような例は意識的に行われているものもありますが、私たちが無意識に行っているものも合わせれば選択の数は膨大なものになります。

実は、こうやって選択を繰り返して行くうちに、私たちは「決断疲れ」というものを引き起こします。

当たり前ですが、脳も疲れます。
考えることは無限に行えるわけではなく、脳のエネルギーを消費するのです。

しかし、皮肉なことに私たちは体が疲れていることは感じるものの、脳が疲れていることにはなかなか気づきません。

It’s different from ordinary physical fatigue — you’re not consciously aware of being tired — but you’re low on mental energy.(それは一般的な体の疲れとは違います ー あなたは疲れていることに気づいていないのです ー しかし、精神的なエネルギーは減っています。) - The New York Times Magazine

脳が「決断疲れ」を起こしているときに私たちは正常に判断することができなくなってしまいます。

The more choices you make throughout the day, the harder each one becomes for your brain, and eventually it looks for shortcuts, usually in either of two very different ways.(一日を通して「選択」をすればするほどに、脳にとっての負担も増えていきます。そして、ついに脳は2つの全く違う種類の近道を探し始めます。)

One shortcut is to become reckless: to act impulsively instead of expending the energy to first think through the consequences.(一つ目の近道は、無鉄砲になることです。結果について考察するエネルギーを使うことをやめ、衝動的に振る舞い始めます。)

The other shortcut is the ultimate energy saver: do nothing. Instead of agonizing over decisions, avoid any choice. (もう一つの近道は、究極のエネルギー節約家です。何もしません。決断に苦しむ代わりに、あらゆる選択を避けます。)

The New York Times Magazine

脳が決断疲れを起こしていると、私たちは正常な決断ができなくなってしまいます。
もしかしたら、本当にやるべきことがやれなかったり、やるべきでないことをやってしまったりするかもしれません。

それはもしかすると人生を大きく変えてしまうような決断になるかもしれません。

だから、私たちはいつも最良の決断ができるように、選択のミニマルであるべきなのです。

「選択」がミニマルであるべき理由についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にされてみてください。

選択肢が多いほど不幸になる「選択のパラドックス」を抜け出すための解決作

思考がミニマルになれば、覚悟が決まる

私は、ミニマリストになることの究極の利点はここにあると思っています。

私の話をします。
思考が煩雑になっていたとき、つまり「あれもやりたいし、これもやりたい」と思っていたときがありました。

実際に、あれもこれもやってみました。
これは、自分で「私はなんでもできる人間なんだ」という思い込んでいたからです。

そして色々失敗しました。
失敗すると落ち込みます。
なぜ落ち込んだかというと、今思うに、これは自分の強みやすべきことがわかっていなかったからだと思います。

当然「私はなんでもできる人間なんだ」と言う幻想が壊されるわけなので落ち込みますよね。

ですが、これのおかげで私は自分の強みがなんなのかを考え始めるようになりました。

そうすることで、もはや「なんでもやろう」とは思わなくなったし、むしろ自分の強みを生かしていこうと思えるようになりました。

「なんでもできなきゃいけない」という不安から解放され、自分のやり方で生きていこうという覚悟が決まりました。

自分のやり方で生きていくという覚悟が決まってから、失敗しても立ち直る力を身につけることができました。
なぜなら、自分の好きな生き方だからこそ、より成長したいと思っているからです。
嫌いなことを努力して伸ばしていきたいと思う人はいないと思います。
だから、自分の嫌いなことはほどほどにして、それが好きな人に任せようと決めました。

・飲み会で盛り上げたりするのが苦手
・会話で主導を取って進行していくのが苦手
・大人数でワイワイ旅行に行ったり、遊びに行ったりするのが苦手

挙げればきりがないですが、実際に「実践」することで「自分にできない」ことが明確にわかってきました。
そして、今でも色々なことを「実践」中です。
そうすることで、これからも「自分にできないことを」を明確にし、「自分にできること」を浮き彫りにしていこうと思っています。

最後に、禅談という本の著者、禅師の澤木興道さんの言葉を引用して終わりとさせていただきます。

私は坐禅をしに生まれてきたんです。金も要らん、ドイツ語も要らん、英語も要らん、嬶も要らん、酒も要らん、たばこも要らん、坐禅一つだけより、さばけ口はないのです。幾つもさばけ口があったら途中で傍へそれてしまう。 - 禅談(p73)

澤木興道さんのように、ここまで自分の生きる道がわかっている人であれば人生に迷いはないと思います。
そして、自分の生きる道を明確にし、迷いを減らしていくことがミニマリストになることのよさだと私は思うのです。

この記事を書いた人

サノ

「ミニマメンタル」の管理人。
普段からメンタルヘルスに興味があり、元々好きだった「ミニマリスト」と掛け合わせて新たなサポートの形を提供するべく当ブログを設立。

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