醜形恐怖症とは?!その実態に迫ります

醜形恐怖

はじめに

こんにちは!

今回は「醜形恐怖症」というこころの病について書こうと思います。

近年、インスタグラムやTwitterが台頭する中で私たちが自分自身のことについてアピールする機会が増えてきました。
その中で、容姿に関していうならば、たくさんの美形の男性女性を見る機会が増えました。
今やテレビで活躍する俳優さんたちもイケメン・美女揃いで、今特に「容姿」に関する注目が高まってきているように感じます。

そういった中で、「かっこよくなければ成功しないんだ」「かわいくなければみんな注目してくれないんだ」等の思いから、自身の容姿を過度に気にしてしまう方々がいらっしゃいます。

その方々は、例えばいつも自分の顔を鏡でチェックしてしまったり、携帯で自撮りする際に自分の見え方に過度に気を使ったりしてしまうようです。

この記事ではそのような方々の心の中に潜む「醜形恐怖」について考察したいと思います。

醜形恐怖症とは?

「醜形恐怖症」は100年以上前より認識されている、古くからある障害であるようです。

醜形恐怖症は、体の一部分、あるいは複数の部分が醜く感じたり、異常である、あるいはゆがんでいるなどと感じたりする障害です。およそ100年前から医学者に認識されている障害で、従来は「醜形恐怖」と呼ばれていました。フロイトが書いた「狼男」の症例記述の中には、その男性が自分の鼻に過剰な関心を持っていたとされています。アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル『DSM-5』で「醜形恐怖症」という病名がつけられ、強迫症スペクトラムの一種として分類されています。 – ハートクリニック大船

醜形恐怖と似ているものの中に「コンプレックス」がありますが、私は両者は別物であると考えています。

日本で言われている「コンプレックス」は「劣等感」と同じような意味であり、生活に支障をきたすレベルのものではないと考えています。

精神分析で使われる概念。無意識のなかに抑圧され,凝固し,そのために意識された精神生活に影響を与え,ときに強い感動を誘発する観念の複合体をいう。 – コトバンク

一方で「醜形恐怖」の怖いところは、自分の体の一部分を過度に気にしてしまうあまり、一日中そのことについて考えたり、それによって日常生活が正常に機能しなかったりすることです。

醜い、魅力的ではないなどと感じる感情は侵入的(だまっていても頭に入ってくる考え)です。そうした考えにとらわれている時間は1日に3~8時間におよび、本人としても時間の浪費に困っていますが、自分で制御することは困難です。 – ハートクリニック大船

また、例えば仕事や生活がうまくいっていないのもその部分のせいであると思い込んでしまうことがあるところもこの病の怖いところだと思います。

なので、そこさえ治せれば自分の生活は改善するのだという偏った考え方に支配されてしまいます。

多くの場合、自分の苦しみや生活のつまづきの原因すべては自分の外見にあると考え、手術で容姿を修正すれば問題が解決すると思い込んでいることが多い。 – 美容整心メンタルクリニック

これはあくまで二次的な症状の一つですが、他にも自分の容姿を気にしてしまうあまり、人と対面する場所を避けたり、自分の容姿が反射する鏡や窓などを避けたりする症状が現れることもあるようです。

このように、「醜形恐怖症」は日常生活に多大な影響を及ぼす病です。

有村藍里さんについて

最近、美容整形を行なったと公表し話題になった方で有村藍里さんがおられます。
有村藍里さん口元を美容整形しました。

元々、口元が過度に気になっていたようで、私は彼女の中にもある種の「醜形恐怖」があったのではないかと思っています。

ただ、あまりに気にしすぎて、常に鏡を横に置いて生活していた時期はありました。ずっと鏡を置いて、ご飯を食べる時も鏡を見ながら食べていて。「自分の顔が気持ち悪くないかな」って確認してしまうんです。 – ハフポスト

芸能界という、特に容姿が注目されがちな世界で生きており、さらに姉妹で芸能界で活躍するというところもあり、本人自身容姿について相当悩んでおられたのだと思います。
一般の方でも(そして私にも多少の)醜形恐怖に悩んでおられる方はいらっしゃいますから、彼女の抱える恐怖は想像を絶するものだったのかもしれません。

そして、彼女が自身の恐怖に打ち勝つ方法として行なったのが「整形」でした。
「整形」自体に否定的なイメージが多い印象ですが、彼女自身は「整形」を行なったことによって心が晴れやかになったことを語っています。

「たった3ミリで、なんでこんな晴れやかになるんだろうって不思議な気持ちです。毎日、朝起きて顔洗って鏡見るたびに、写真を確認するたびに、やって良かったなって思います。口元を気にして違和感あるしゃべり方とか、手で口元隠す余計な動作とか、考えることがひとつなくなっただけで、こんなに心って軽くなるんだなっていうのはすごく実感しました」 – NEWSポストセブン

さらに、彼女が整形を行なったことに対し、世間では様々な意見が飛び交っていたようです。

原因は?

愛着障害

まず、醜形恐怖症の原因として、これは愛着障害とも関わってくるのですが、幼い頃に養育者との適切な関係が結べなかったことが挙げられるようです。

特定はされていませんが、幼いときの育った環境で、過剰な干渉があったことや、両親や家族などと一緒に楽しんだり悲しんだりした経験が少ないこと、良好な親子関係が作れなかったことなどが関係するのではないかといわれています。また、時には、身体的特徴を取り上げて「いじめ」を受けたことがきっかけになることもあります。 – 日本小児心身医学会

実際に、両親との愛着関係と子供の容姿への悩みについて調査した論文も存在し、それには以下のことが示されている。(容姿についての悩みと親子関係の関連)

・母親の容姿に対するポジティブな言動・および養育の暖かさは子供の自分自身の容姿に対する評価を向上させる
・父親の場合、ポジティブな言動、および過干渉であった場合、子供の容姿に対する悩み度は軽減する

上記の研究では、親の過干渉が子供の自身の容姿の評価に肯定的に作用する場合があることを示していますが、つまるところ、親子の関係と子供の自身の容姿の評価には密接なつながりがあることが証明されています。

メディアによって歪められた価値観

冒頭でも取り上げましたが、近年はTwitterやInstagramなどのメディアも台頭してきました。
やはりメディアによるメンタルヘルスへ影響は少なからずあることが先ほどの論文で示されています。

このように,人々は容姿に関するメディアからの情報を受信し,その情報を十分に吟味することなく自分に当てはめることで,不安や悩みを引き起こしているのではないだろうか。 – 容姿についての悩みと親子関係の関連

さらに、ソーシャルメディアには、自分の写真を加工してアップロードする人も多く、そのような傾向が容姿に対する歪んだイメージを作り上げ、醜形恐怖に繋がることもあるようです。

画像が原因でゆがめられた自己イメージを持つようになることには、非公式ながら“疾患名”もつけられている──「スナップチャット醜形恐怖症」だ。もちろん、発症の原因となるのはスナップチャットだけではない。 – Forbes JAPAN

また、こういったメディアからプレッシャーを感じ、「痩せなければいけない」などという思いにとらわれてしまうこともある可能性が、少なくとも以下の論文で示されている。

本研究では,生涯発達的な視点から醜形懸念に関連するメディア情報の影響について明らかにすることが目的であった。「情報の重要性」因子は 40 代および 60 代において特異的に醜形懸念と関連していた。「メディアに よるプレッシャー」因子,および,「痩せ理想の内在化」因子はほぼすべての世代において 醜形懸念と正の関連を示した。「スポーツ選手理想の内在化」因子は醜形懸念との関連を認めなかった。 – 醜形懸念とメディア情報の影響の関連についての生涯発達的検討

治療方法について

医学的方法による治療

醜形恐怖症の治療には、投薬治療が行われることがあるようです。

特定の抗うつ薬、具体的にはセロトニン再取り込み阻害薬(うつ病の治療に用いられる薬剤)またはクロミプラミン(三環系抗うつ薬)による治療がしばしば効果的です。 – MSDマニュアル家庭版

また、投薬に頼ることなく、認知行動療法によって症状を寛解させていく方法も取り上げられています。

また、この病気に焦点を合わせた認知行動療法を行うことで、症状が軽減することもあります。この治療法では、患者が自分の外見についてより正確で建設的な考え方ができるように医療従事者が支援します。また、鏡で自分の姿を確認する、皮膚をつまむなど、典型的な反復行動をやめることも支援します。- MSDマニュアル家庭版

整形することはいいこと?

先に有村藍里さんが整形したことを示しました。
そして、彼女は鏡を見るたびに「やってよかった」と思い、「心」が「軽く」なったことを報告しています。
これは彼女が抱えていた醜形恐怖が寛解したことを示しているでしょう。

では、醜形恐怖を抱える人全員に対して整形治療を施すべきなのでしょうか?

これに対して、私の答えは「ノー」です。
なぜなら、先ほどTwitterの引用で紹介しましたが、整形することによって、さらに別の部分に対する整形願望を生み出しかねないからです。

有村藍里さんについて言えば、彼女がこれからきっぱり整形をやめられて、きっちり醜形恐怖から解き放たれて前に進めるようになることを願うばかりです。
しかし、中には整形を一回やってしまったばかりに、泥沼にはまってしまい、度重なる整形を繰り返してしまう人がいます。
しかも、そういった方が大半であるかのように私は感じてしまいます。

つまり、整形はあくまで表面的な治療を施すだけであって、内面の、根本的な部分の治療にはなっていないということです。
もしかすると、整形することによって自分に自信がつき、内面も変わっていくというケースはあるかもしれません。
しかし、多くの場合、一回の整形がリミッター解除となり、次の整形へのハードルを低くしてしまうために繰り返してしまうのだと思います。

私は整形を行うということに対して、さして否定的な意見を持っているわけではありません。
ただ、整形をやる理由にメンタル的な面があるならば、それは危ないということを言っているだけです。

整形をしたら、もう後戻りをすることはできなくなってしまうわけですから、私は施術前に一回深く考えるべきだと思います。

・他の部分を工夫することによって悩みを改善できないか(化粧や髪型でカバーできないか、筋トレによって改善できないか、等)
・一時的な感情に流されていないか。もしそうであると感じるならば、一回時間を置くことはできないか。

醜形恐怖はとても怖い病です。なぜならそれは心に深く根ざした病であり、自分を後戻りできないような状況まで追い込んでしまう可能性を孕んでいるからです。

だからこそ、正面から自分と向き合って、根本的な解決を図っていく必要があるのだと思います。

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