概要
こんにちは。前回「私が読書を始めた理由」について書きました。

今回はその続きとなります。
なぜ村上春樹か
前回紹介させていただきましたが、私が最初に読んだ本は村上春樹さんの「海辺のカフカ」という本です。なぜ私がこの本を手に取ったかというと、それは母の影響があったからです。 母は私が幼い頃から本に親しんでおり、丁度私が本を読み始めようと思ったときに村上さんの小説を読んでいました。たまたま私が帰省した際に「これ面白いから読んでみなさいよ」としきりに話すので、「そこまでいうなら」としぶしぶ読み始めたのが最初でした。
この「海辺のカフカ」という小説が私の読書人生の始まりでした。 この小説はすごく面白くて、文庫本で2冊あるのですが、すぐに読み終えました。そしてそれからというもの、村上さんの小説にドはまりし、あらゆる長編や短編を読み漁りました。
実はこの「海辺のカフカ」という作品は人が思春期から大人に成長するときの精神的な過程を表現しているとも言われています。 それはJ・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を明らかに意識しているとも言われています。
村上春樹が田村カフカという人物を描く際に、ホールデンの存在を意識していたことはまず間違いないと思われるが、この二人には明らかに共通点がある。それは両者が「柔らかな魂」を持ち合わせた少年であるという点だ。育った環境も性格も考え方もまったく違ってはいるようだが、年齢的にほぼ同じである二人の置かれた精神状況は同じである。彼らは「あてもなく自由を模索し」、その魂は常に「揺れ動き変動」しているのだ。 - 「今」を生きるということ——ホールデン・コールフィールドの場合
この小説では、少年が大人になっていくときの、精神の微妙な機微が描写されていると思います。 「なんとなく社会に反抗的だけれど、それを表現するにはまだ力足りず、もどかしい」というような雰囲気を私はこの小説から感じ取りました。そしてこの微妙な感じが、心のひっかかりとなって、なかなか忘れさせてくれません。
何が魅力的か
私は村上さんの小説の何が好きかというと、それは登場人物が自由で、おしゃれな生活をしているところです。 彼らは多くの場合、なんらかのスキルを持ち合わせていて、そのスキルでもって自由な生活を謳歌しています。自由な中にも必ず何かしらのルーティーンがあって、しかし自由だからこそ不思議なこともおこる。特別派手な生活でもないが、いつも同じわけではない。だからこそ読んでいて飽きない。 それが彼らの生活の魅力であり、私が長く読み続けられた理由でもあります。
まとめ
今回も私が読書を始めた理由について書かせていただきました。大体は村上春樹さんの話になってしまいました。しかし、メンタル的に敏感な時期にあった私が読み始めた本として、彼の本は最適だったと思っています。 とても考えさせられるため、おすすめです。
次回も同じテーマで続きます。
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